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憲法改正論議における立憲主義の意義

N1

constitutional law

憲法は国家権力を制限し国民の権利を保障するための最高法規であり、いかなる権力といえども一時たりともその拘束を免れることはできない。立憲主義の根本原理からすれば、権力者の恣意によって憲法の枠組みが軽々しく変更されることはあるべからざる事態である。近年、安全保障環境の変化を理由に改正論議が活発化しているが、改正手続きの厳格さは民主的正統性を担保する上で欠かせない要素である。一部の論者は、時代の変化に即して憲法を柔軟に解釈すべきだと主張するが、解釈の名の下に条文の意味を実質的に書き換えることは看過できない。立憲主義の本質は、多数派の意思をもってしても侵すことのできない個人の権利を守る点にある。したがって、改正の是非を論じる際には、目先の政治的都合に流されることなく、憲法の理念そのものに立ち返った慎重な議論が求められる。国民一人一人が憲法の意義を理解し、その議論に主体的に参加することこそが、立憲主義を実質的なものにする道であろう。