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金融政策の転換点
N1Monetary Policy
中央銀行による金融政策は、一国の経済の行方を左右すると言っても過言ではない。長引く低成長にもかかわらず、金利を安易に引き下げることは、資産バブルを誘発しかねないという懸念がつきまとう。政策当局は、物価の安定と雇用の確保という二つの目標の間で、常に難しい舵取りを余儀なくされる。市場関係者からすれば、中央銀行の一挙手一投足が投資判断を左右するだけに、その発言の一言たりとも聞き逃すわけにはいかない。金融緩和を続ければ景気は下支えされるものの、副作用として格差の拡大を招くことも否めない。かといって、拙速な引き締めに踏み切れば、景気後退を招来せずにはすまないだろう。こうしたジレンマは、教科書的な理論をもってしても、容易に解消できるものではない。結局のところ、政策運営とは、経済指標に即して不断の微調整を重ねる営みにほかならないのである。