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景観生態学と土地利用
N1Landscape Ecology
景観生態学は、生態系を単独の要素としてではなく、広域的な空間構造の中で捉えようとする学問にほかならない。都市化の進行にともなって、緑地は分断され、生物の移動経路が寸断される事態が各地で生じている。研究者たちは、パッチとコリドーという概念をもって、断片化した生息地の連結性を評価する手法を発展させてきた。とはいえ、開発と保全の両立は容易ならざる課題であり、経済的利益を優先するあまり生態系への配慮を欠くことは、後世に禍根を残すと言わざるを得ない。土地利用計画は、地域の歴史的経緯に即して策定されるべきであり、画一的な基準を機械的に当てはめるべからず、というのが専門家の一致した見解である。人間活動の影響を完全に排除することは現実的ではないものの、生態系サービスの価値を正しく評価すれば、開発と保全の均衡点を見いだせないものでもない。気候変動が進行するともなると、種の分布域の変化を見据えた景観計画の重要性は、これまで以上に高まっていく。景観生態学の知見なくして、持続可能な国土形成は望むべくもないと言えるだろう。