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認識論における正当化の問題

N1

認識論

認識論は、「知識とは何か」という問いを中心に据える哲学の一分野である。伝統的には、知識は「正当化された真なる信念」と定義されてきたものの、この定義には様々な反例が提示されてきた。ある信念が「正当化」されているとはどういうことかについては、基礎付け主義と整合説という二つの立場から長く論争が続けられてきた。基礎付け主義からすると、あらゆる信念は究極的に疑い得ない基礎的信念に支えられていなければならない。これに対し、整合説は、個々の信念の正当化は信念体系全体との整合性によって得られると主張する。いずれの立場にも理論的な弱点があり、この論争が近い将来に決着するとは考えないものでもないが、現時点では楽観できない。とはいえ、こうした論争を通じて、私たちの知識の基盤そのものが問い直されてきたことの意義は大きい。