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環境倫理学と自然の権利
N1環境倫理学
環境倫理学は、人間中心主義から脱却し、自然そのものに内在的価値を認めるべきだという立場の登場ともなると、議論の様相が大きく変化した。従来の環境保護は、人間の利益のために自然を保全するという功利主義的な発想に立っていた。しかし、一部の哲学者たちは、川や森、あるいは絶滅危惧種にも固有の権利を認めるべきだと主張するに至った。この立場からすると、開発によって生態系を破壊することは、単に将来世代の利益を損なうだけでなく、自然自体の権利を侵害する行為ということになる。こうした議論を空論と切り捨てる者もいるが、一部の国では実際に河川に法人格を与える法制度が導入されており、この理念が単なる空論でないことを禁じえない形で証明しつつある。